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Server ホスト復元ガイド

このガイドは、新しくアップグレードされたServerに移行する場合、オンプレミスからクラウドサーバーに移行する場合、インフラストラクチャが変更になるその他の場合に、元のホストに障害が発生したとき、Server管理者がServerのインスタンスを復元するための支援を目的としています。

Serverの復元では、元のServerから次のものを取得することによって、元のユーザー、ワークフロー、スケジュールなどを使って新しいServerを稼働開始できます。

  • Controller Token (コントローラートークン)

  • コントローラーノードの RuntimeSettings.xml

  • MongoDBのバックアップ

この手続きの各ステップの詳細は次のとおりです。

1 - 準備

2 - RuntimeSettings.xmlの復元

3 - MongoDBの復元

4 - 他のファイルと設定の復元

5 - Alteryx Serverの起動

6 - テスト

このガイドで扱う範囲と前提とする条件

  • 組み込みMongoDBを使用した、既定の単一Serverインストール の障害からの復元。

  • 必要な情報が破損していないバックアップがあること。

  • ターゲットマシンが上書き可能であること。

このガイドで扱わない事項

  • マルチノード Server 環境またはユーザー管理 MongoDB の場合。カスタマーサポートに連絡してサポートを依頼してください。

  • 接続ファイルのデータベースのマージ。

  • ODBCドライバーのバックアップまたは復元。

  • ユーザーDSNまたはシステムDSNのバックアップまたは復元。

  • AlteryxではなくWindowsに保存されている他のエイリアスのバックアップまたは復元。

必要条件

  • このガイドで説明している手順を実行する前に、ワークフロー操作に必要なすべてのデータベースドライバーとソフトウェアをインストールして、ダウンタイムを最小限に抑えるようにします。

  • ターゲットServerの管理者権限。

  • テスト用に暫定的に使用するすべての資格情報。この資格情報としては、サービスアカウント (ローカルシステムではない場合)、Run As ユーザー、定義済み/使用中のワークフロー資格情報があります。

  • 復元元 Server のコントローラートークン。

  • 復元元ServerのRuntimeSettings.xmlは、 %ProgramData%\Alteryx\RuntimeSettings.xml にあります。

  • 復元元 Server の MongoDB のバックアップ。 バックアップの実行方法についてはこちらのリンクから確認してください。

    • Serverのバックアップと復元の詳細については、「Serverのバックアップと復元におけるベストプラクティス」の パート1 パート2 をご覧ください。

  • ターゲットのServerが元のServerと、Windowsのタイムゾーン設定で同じタイムゾーンに設定されていることを確認します。同じタイムゾーンに設定されていないと、スケジュール表示の際にエラーが発生する可能性があります。

オプション

次の項目は、復元元 Server では利用されていない可能性があります。機能が使用されていたかどうかを確認し、このガイドで「 (オプション) 」と記載されている該当の手順を完了してください。

  • サービスログオンユーザー(使用している場合)。

  • ワーカー構成の Run-As ユーザーの詳細は次のとおりです。

    • ドメイン

    • ユーザー名

    • パスワード

  • Server 設定用の SMTP サーバーのユーザー名とパスワード。

  • %ProgramData%\Alteryx\Tools のコネクタ。

  • 復元元ServerのAlteryxシステムベース接続エイリアスおよびIn-DB接続エイリアス。

    • システムのIn-DBデータ接続: %PROGRAMDATA%\Alteryx\Engine\SystemConnections.xml を参照

    • システムのデータ接続: %PROGRAMDATA%\Alteryx\Engine\SystemAlias.xml を参照

  • 復元元ServerのAlteryxユーザーベース接続エイリアスとIn-DB接続エイリアス。以下は、 run-asまたはワークフロー資格情報ユーザーアカウントに関連する場合があります

    • ユーザーデータ接続: C:\\Users\[username]\AppData\Roaming\Alteryx\Engine\UserConnections.xml を参照

    • ユーザーのIn-DBデータ接続: C:\Users\[username]\AppData\Roaming\Alteryx\Engine\UserAlias.xml を参照

ステップ1: 準備

#

ステップ

詳細

1.1

マシンのタイムゾーンの設定

新しいマシンのWindowsタイムゾーンは、元のマシンと一致するように設定する必要があります。

1.2

Alteryxへのアクセスを確保する

Alteryxライセンシングシステムが使用する whitelist.alteryx.com にマシンが接続できる必要があります。

1.3

同じバージョンのServerをインストールする

Mongoバックアップを作成したのと同じバージョンのServerのクリーンインストールを実行します。

四半期内で最新のメンテナンスリリースを使用します。たとえば、バックアップがバージョン2022.4. 2 の場合は、2022.4. 5 メンテナンスリリースが利用可能であれば、そのリリースを使用してください。お使いのバージョンがまだ http://downloads.alteryx.com で入手できない場合は、 fulfillment@alteryx.com までお問い合わせください。

Serverのインストールまたはアップグレード

ブラウザに表示されるServer UIをテストします。ログインする必要はありません。

1.4

トラブルシューティング

ライセンスキー「使用中」エラー

ライセンスキーがまだ古いサーバーに関連付けられている場合は、そのマシンでライセンスキーの無効化を行う必要があります。そのマシンにアクセスできない場合は、ライセンス管理者に連絡してライセンスを解除してください。

ステップ2: RuntimeSettings.xmlの復元

#

ステップ

詳細

2.1

binフォルダーでコマンドプロンプト1を開く

管理者としてコマンドプロンプトを開き、Alteryx\binフォルダーに移動し、以下のコマンドを入力します(インストール場所に応じて調整します)。

c: cd \Program Files\Alteryx\bin

2.2

サービスの停止

次のコマンドを入力します。

net stop alteryxservice

成功すると、 「The AlteryxService service was stopped successfully.」 と表示されます。

2.3

既存の RuntimeSettings.xml のバックアップ

次のコマンドを入力します。

c: cd \ProgramData\Alteryx ren RuntimeSettings.xml RuntimeSettings_BACKUP.xml

2.4

RuntimeSettings.xml の復元

元のサーバーから現在の %ProgramData%\Alteryx\ ディレクトリに RuntimeSettings.xml ファイルをコピーします。

2.5

コントローラートークン のクリア

コピーした RuntimeSettings.xml を編集し、 <ServerSecretEncrypted> タグ間のすべてのタグを、以下のタグを除いて削除します。

64ae505fe2c2c.png

ファイルを保存して閉じます。

2.6

コントローラートークン の復元

元のサーバーコントローラートークンを使用して、次のコマンドを入力します。

AlteryxService.exe setserversecret=CONTROLLER_TOKEN_FROM_ORIGINAL_SERVER

トラブルシューティング:

バージョン2021.3+では、このステップで次のエラーが発生する場合があります: 「サーバーシークレットの設定に失敗しました: CryptImportKey(3)のエラー: 不良なデータ。(-2146893819)」。これを修正するには、前のステップを参照し、タグ間から値が削除されたことを確認します。

2.7

暗号化されたストレージキー の復元

< StorageKeysEncrypted >値は、 ステップ2.6 でコントローラートークンをリセットした際に変更された可能性があります。その場合、元のRuntimeSettings.xmlファイルの値に置き換える必要があります。必要に応じて、元のマシンでProgramData%\Alteryx\RuntimeSettings.xmlを開き、必要な値を取得します。タグはコピーした方が、元のRuntimeSettings.xmlファイルからタグ間の値全体を確実に簡単にコピーできます。RuntimeSettings.xmlをテキストエディターで開いたままにして、 ステップ3 でさらに変更を加えることができます。

プロのヒント: メモ帳を管理者として開き 、ファイルを保存します。

Step 2.7 Restore Encryption Keys

2.8

Run Asユーザー の復元

元のServerにRun Asユーザーが存在する場合は、次のコマンドを入力します。存在しない場合は、この手順をスキップします。

AlteryxService.exe setexecuteuser=NAME,DOMAIN,PASSWORD

2.9

SMTPパスワード の復元

[ Alteryxシステム設定 ] > [ Server UI ] > [ SMTP ] > [ パスワード ] に入力した場合(SMTPチェックボックスがオフになっていても)、次のコマンドを入力します。入力しなかった場合は、この手順をスキップします。

AlteryxService.exe setsmtppassword=PASSWORD

2.10

RuntimeSettings.xml を保存

RuntimeSettings.xmlファイルを保存します。

2.11

暗号化キー の転送

この機能は、次のバージョンでのみ使用できます。

  • 2021.4.2パッチ11以降

  • 2022.1パッチ9以降

  • 2022.3パッチ6以降

  • 2023.1パッチ2以降

  • 2023.2 GA以降

重要

これには、従来のServerのコントローラーノードでAlteryxServiceが実行されており、新しいServerからネットワーク経由でアクセスできる必要があります。

暗号化キーの転送プロセス 」の手順を使用すると、既存のコントローラーから新しいコントローラーに暗号化キーを転送できます。

2.12

そのままコマンドラインに留まる

ステップ3 では、 \Alteryx\bin フォルダーで管理者コマンドラインが使用されていることを前提にしています。

ステップ3: MongoDBの復元

#

ステップ

3.1

MongoDBバックアップの取得

元のサーバーから新しいサーバーの MONGO_BACKUP フォルダーにMongoバックアップをコピーします。

3.2

新しいフォルダへの復元

バックアップフォルダーから新しい復元フォルダーにMongoデータベースを復元します。最後のパラメーターの ,10 は、復元中のMongoによるメモリ使用量を低減します。これにより、メモリ不足エラーが発生する可能性が低くなりますが、復元にかかる時間は長くなる可能性があります。この ,10 を省略すると、復元が高速になる場合があります。いずれの場合も、以下に示すように mongoRestore.log を参照して、復元が正常に行われたことを確認します。

AlteryxService.exe emongorestore="MONGO_BACKUP_FOLDER","MONGO_RESTORE_FOLDER",10

例:

AlteryxService.exe emongorestore="D:\db_bkp","%ProgramData%\Alteryx\Service\Persistence\Mongo_Restore",10

3.3

正常に復元が完了したことを確認する

正常に復元が完了したことを確認します。

注意

復元が失敗した場合も前の手順では報告されず、Server上でのデータの欠落につながる恐れがあるため、この手順が必要です。これを行うには、データが復元されたMongoDBフォルダーの mongoRestore.log ファイルを確認します。 mongoRestore.log を開き、次の手順を実行します。

  • 最後の行に、「 #### document(s) restored successfully, 0 document(s) failed to restore (####個のドキュメントを復元、0個のドキュメントの復元に失敗)」と報告されていることを確認します。

  • error critical fatal failed を検索します。 failed を確認する際には、その結果が前の項目で示した「 0 document(s) failed 」を含む文ではないことを確認してください。

復元に失敗した場合、または上記のキーワードの検索で該当する結果が見つかった場合は、収集したすべての情報を サポートに連絡 してください。

MongoDBの復元が失敗した場合は、続行しないでください。

3.4

RuntimeSettings.XMLでMongoパスを設定

RuntimeSettings.xml を編集し、 <EmbeddedMongoDBRootPath> タグに MONGO_RESTORE_FOLDER へのパスを入力します。

例:

Set Mongo path in RuntimeSettings.XML

保存してテキストエディターを閉じます。

3.5

MongoDBの起動

次のコマンドを入力します。

mongod ––dbpath "MONGO_RESTORE_FOLDER" ––auth ––port 27018

mongod ––dbpath "%ProgramData%\Alteryx\Service\Persistence\Mongo_Restore" ––auth ––port 27018

コマンドプロンプトウィンドウを閉じないでください。

ステップ3.5でウィンドウを閉じた場合、以降のステップはどれも機能しなくなります。

<<2番目のコマンドプロンプトセクションの開始>>

3.6

2番目のコマンドプロンプトをbinフォルダーで開く

管理者として 2番目のコマンドプロンプトを開き、 Alteryx\bin フォルダーに移動して、以下のコマンドを入力します(インストール場所に応じて調整します)。

c: cd \Program Files\Alteryx\bin

3.7

管理者以外のMongoパスワードの取得

次のコマンドを入力して、 非管理者のMONGOパスワード をメモ帳にコピーします。

AlteryxService.exe getemongopassword

3.8

Mongoコマンドラインの開始

次のコマンドを入力します。

mongo mongodb://SERVER:PORT/AlteryxGallery -u user -p NON_ADMIN_MONGO_PASSWORD

mongo mongodb://localhost:27018/AlteryxGallery -u user -p CCEC***33C0

成功すると、「 > 」プロンプトが表示されます。

3.9

元のServerによって設定されたロックの削除

次のMongoコマンドを入力します

db.locks.remove({})

成功すると、「 writeResult({ “nRemoved” : N }) 」が表示されます。ここで、Nは0から3までの数値です。

3.10

Mongoコマンドラインと コマンドプロンプト2 を終了

次のコマンドを入力します。

exit

コマンドプロンプト2 を閉じます。

<<2番目のコマンドプロンプトセクションの終了>>

3.11

Mongoデータベースの停止

元のコマンドプロンプトで、キーボードコマンド

ctrl-c

を1回以上、MongoDBを終了して通常のコマンドプロンプトに戻るまで入力します。

コマンドプロンプトを閉じます。

ステップ4: その他のファイルと設定の復元

#

ステップ

詳細

4.1

元のServerに サービスログオンユーザー がいたか

新しいServerに サービスログオンユーザー を設定します。

Windowsサービスアプリ > AlteryxService を右クリック > [ プロパティ ] > [ ログオン ]

4.2

データドライバーとシステムDSNの追加

元のServerと一致するように、 同じバージョン のドライバーと 同じ名前 のシステムDSNを追加します( https://downloads.alteryx.com/ )。

復元で発生しない可能性のある高度な問題:

4.3

より安全な環境では、必要なRun Asユーザー権限を設定

ワークフローの実行に使用されるすべての資格情報(Run As、サービスログオン、ワークフロー保存時の資格情報セット)に適切なアクセス権があることを確認し、 必要な実行ユーザー権限を設定 します。

4.4

システムベースエイリアスおよびIn-DB接続エイリアスの復元

システムデータ接続:

%ProgramData%\Alteryx\Engine\SystemAlias.xml

システムIn-DBデータ接続:

%ProgramData%\Alteryx\Engine\SystemConnections.xml

4.5

ユーザベースエイリアスおよびユーザーIn-DB接続エイリアスの復元

ユーザーデータ接続:

C:\Users\[username]\AppData\Roaming\Alteryx\Engine\UserConnections.xml

ユーザーIn-DBデータ接続:

C:\Users\[username]\AppData\Roaming\Alteryx\Engine\UserAlias.xml

4.6

ワークフローでコネクタを使用しているか

コネクタフォルダーを元のサーバーから以下にコピー

%ProgramData%\ Alteryx\Tools

新しいServerでコネクタを有効にするには、 カスタマーサポート にお問い合わせください。

4.7

ワークフローでPythonツールを使用しているか

ワークフローがインストールしたPythonパッケージがあれば、再インストールします。 Server Upgrade Python Tool Environment Checklistを参照してください。

4.8

ワークフローでRツールを使用しているか

準備中

4.9

マルチノード環境またはユーザー管理のMongoを使用しているか

(準備中)アカウントエグゼクティブまたはカスタマーサポートにお問い合わせください。

4.10

SSLを使用しているか

テスト用にサンドボックスServerに復元する場合は、HTTPを使用してテストします。

新しいServerに移行する場合は、SSLを再確立します。

Server SSL/TLS を設定

Alteryx ServerのSSL用設定: 証明書の取得とインストール(15577)

ステップ5: Alteryx Serverの起動

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ステップ

詳細

5.1

Alteryxシステム設定を確認し、必要に応じてスケジュールを一時停止します。

Alteryxシステム設定 を実行し、各ページの手順を実行して、設定(コントローラートークンなど)に期待される値が含まれていることを確認します。

サービスの開始時にスケジュールを実行しない場合は、次のチェックボックスをオフにします。

[ ワーカー ] > [ 一般 ] > [ Allow Machine to Run Scheduled Alteryx Workflows (スケジュール設定されたAlteryxワークフローの実行をマシンに許可する) ]

[ 完了 ] を選択すると、AlteryxServiceが起動し、ブラウザでServerが使用可能になります。

重要

新しいServerのURLが異なる場合や、SSL証明書がない場合があるため、 Server UI Configuration (Server UI 設定) に特に注意してください。

System Settings, the Server UI configuration section.

ステップ6: テスト

#

ステップ

詳細

6.1

基本テスト

AlteryxService は実行されていますか?

次のことができるか確認します。

  • Server UI URLへのアクセス

  • 管理ページ内で移動して、ユーザーやコレクションなどを表示

  • DesignerからServerへのワークフロー公開

  • ワークフローの実行

  • 設定で許可されている場合は、資格情報を指定してワークフローを保存し実行すること

6.2

ワークフロー固有のテスト

次のような拡張機能や外部接続を含むワークフローを実行できますか?

  • ネットワークUNCパスへの入出力

  • データベース接続

  • コネクタツール

  • Location InsightsまたはBusiness Insightsデータセット

  • Pythonツール

  • Rツール